2円の共通接線

2円の共通接線

2円の共通接線の本数は,2円の位置関係によって異なる.

2円の共通接線

(注)

共通接線の本数4本
2円と共通接線の図2円の共通接線の図その1
2円の位置関係離れている

共通接線の本数3本
2円と共通接線の図2円の共通接線の図その2
2円の位置関係外接している

共通接線の本数2本
2円と共通接線の図2円の共通接線の図その3
2円の位置関係交わっている

共通接線の本数1本
2円と共通接線の図2円の共通接線の図その4
2円の位置関係内接している

共通接線の本数0本
2円と共通接線の図2円の共通接線の図その5
2円の位置関係一方が他方を含む

共通接線の方程式を求めるには,問題を図示し,図形的に考えることが不可欠である.

2円の共通接線

2つの円$C_1:(x+1)^2 +(y+1)^2=4,C_2:(x_2)^2 +(y-2)^2=1$がある. この2円に対し,共通内接線$l$,共通外接線$L$を考え, 2本ある$L$の交点を$P$とする.

2円の共通接線の図
  1. 共通内接線$l$の方程式を求めよ.

  2. $P$の座標を求めよ.

  3. 共通外接線$L$の傾きを求めよ.

    2円の共通接線の解答の図その1
  1. 次の図のようにして,

    2本の$l$は軸に平行な直線と分かり,その方程式は$\boldsymbol{x=1,~y=1}$である.

  2. 次の図のように, 2円の中心を$A,B$, 2接点を$S,T$とする. このとき,$\triangle{PSA}\backsim\triangle{PTB}$ であり,その相似比は$SA:TB = 2:1$.

    よって,$AP:PB = 2:1$であるから,$ B$は線分の$AP$の中点となる.$P(a,~b)$とおけば

    \begin{align} &\left(\dfrac{-1+a}{2},\dfrac{-1+b}{2}\right)=(2,~2)\\ &~~\Leftrightarrow~~(a,~b)=(5,~5) \end{align}
    2円の共通接線の解答の図その2

    よって,$\boldsymbol{P(5,~5)}$である.

  3. $L$の傾きを$m$とおく.$L$は$P$を通るので

    \begin{align} &y-5=m(x-5)~~\\ \Leftrightarrow&~~mx - y -5m +5=0 \end{align}

    が$L$の方程式となる. この直線と$B$の距離が,円$C_2$の半径$1$に等しくなればよいので

    \begin{align} &\dfrac{|m\cdot 2 -2 -5m +5|}{\sqrt{m^2+1}}=1\\ \Leftrightarrow~&|-3m+3|=\sqrt{m^2+1}\\ \Leftrightarrow~&(3m-3)^2=m^2+1\\ \Leftrightarrow~&4m^2 -9m +4=0\\ &\therefore ~~\boldsymbol{m=\dfrac{9 \pm\sqrt{17}}{8}} \end{align}