円の方程式

この節では、平面上の円が、座標平面上ではどう表現されるか考えていく。

円の方程式について

円の方程式~平方完成形~

無題
無題

円は,中心と半径を決めればただ1つに定まる.

そこで,座標平面上の点$(a,~b)$を中心とした半径$r$の円$C$は, どのような方程式で表されるか考えてみよう.

円$C$の周上にある点$P$の座標を$(x,~y)$とすると, 2点$A,~P$距離は常に$r$である. 座標平面上の2点間の距離で学んだように,$\text{AP}=\sqrt{(x-a)^2 +(y-b)^2}$であるから

\begin{align} &Pが円Cの周上にある\\ &\Leftrightarrow~~\text{AP}=r\\ &\Leftrightarrow~~\sqrt{(x-a)^2 +(y-b)^2}=r \end{align} $\tag{1}\label{ennohouteishiki~heihoukanseikei~}$

等式$\eqref{ennohouteishiki~heihoukanseikei~}$の両辺は共に正であるので両辺を2乗して,等式

\begin{align} (x-a)^2 +(y-b)^2=r^2 \end{align}

を得る.

円の方程式〜平方完成形〜

点$(a,~b)$を中心とし,半径が$r~(>0)$である円の方程式は

\begin{align} (x-a)^2 +(y-b)^2=r^2 \end{align}

である.

円の方程式

座標平面上に次のような円があるとき,その方程式をそれぞれ求めよ.

  1. 中心$(3,~2)$,半径$3$

  2. 中心$(-3,~1)$,半径$2$

  3. 中心$(0, − 2)$,半径$\sqrt{3}$

  1. $\boldsymbol{(x-3)^2 + (y-2)^2 =9}$
  2. $\boldsymbol{(x+3)^2 + (y-1)^2 =4}$
  3. $\boldsymbol{x^2 + (y+2)^2 =3}$

円の方程式~標準形~

中心$(2, − 1)$,半径$3$の円の方程式は$(x − 2)^2 + (y + 1)^2 = 9$となるが,この式は

\begin{align} &(x_2)^2 + (y+1)^2=9 \\ \Leftrightarrow& x^2 -4x +4 +y^2 +2y+1 =9\\ \Leftrightarrow& x^2 +y^2 -4x +2y -4=0 \end{align}

と変形することができる. 逆に,方程式$x^2 + y^2 − 4x + 2y − 4 = 0$は

\begin{align} &x^2 +y^2 -4x +2y -4=0 \\ \Leftrightarrow&(x^2 -4x +4)+(y^2 +2y +1)-4= 4+1\\ \Leftrightarrow&(x_2)^2 +(y+1)^2 = 9 \end{align}

と変形し,中心$(2,~2)$,半径$1$の円の方程式に一致することがわかる.

一般に方程式$x^2 + y^2 + lx + my + n = 0$は

\begin{align} &x^2 + y^2 +lx +my +n=0 \\ \Leftrightarrow & \quad \underbrace{\left(x+\dfrac{l}{2}\right)^2}\quad+\underbrace{\left(y+\dfrac{m}{2}\right)^2}\\ &xについて平方完成 \ \ \ yについて平方完成\\ &=\dfrac{l^2}{4} + \dfrac{m^2}{4}-n \end{align}

と変形できるので,$\dfrac{l^2}{4} + \dfrac{m^2}{4}-n>0$であれば, 円の方程式を表していることになる.

円の方程式〜標準形〜

$x,~y$についての方程式

\begin{align} x^2 + y^2 +lx +my +n=0 \end{align}

は,$\dfrac{l^2}{4} + \dfrac{m^2}{4}-n>0$のときに円を表す方程式である.

円の方程式〜平方完成形と標準形〜

次の方程式のうち,円の方程式を表すものについては中心と半径を求めよ.

  1. $x^2 + y^2 − 2x + 4y + 1 = 0$
  2. $x^2 + y^2 − 6y + 1 = 0$
  3. $x^2 + y^2 − 3x + 5 = 0$
  4. $x^2 + y^2 + 4x + 4y + 8 = 0$

  1. 与式の左辺を平方完成すると

    \begin{align} (x_1)^2+(y+2)^2=4 \end{align}

    となるので,

    中心は

    $\boldsymbol{(1,-2)}$,

    半径は

    $\boldsymbol{2}$.

  2. 与式の左辺を平方完成すると

    \begin{align} x^2+(y+3)^2=8 \end{align}

    となるので,

    中心は

    $\boldsymbol{(0,-3)}$,

    半径は

    $\boldsymbol{2\sqrt{2}}$.

  3. 与式の左辺を平方完成すると

    \begin{align} \left(x-\dfrac32\right)^2+y^2=-\dfrac{11}{4} \end{align}

    となるので,この方程式は円を表さない.

  4. 与式の左辺を平方完成すれば

    \begin{align} (x+2)^2+(y+2)^2=0 \end{align}

    となるので,この方程式は円を表さない.

    ←この方程式を満たす必要十分条件は,$x + 2 = 0,y + 2 = 0$であるので, $(x,~y)=(-2,-2)$のみが方程式を満たす. つまり,方程式$x^2 + 4x + y^2 + 4y + 8 = 0$のグラフは, 「点$( − 2, − 2)$」となる.

円の方程式の決定

中心や半径の条件が与えられた円の方程式

円の方程式の決定〜その1〜

  1. 半径が$3$であり,$x$軸,$y$軸の両方に接する円はいくつあるか. また,それぞれの方程式を求めよ.

  2. 中心が直線$x = 2$上にあり,$A(3,~2),B(0,~3)$を通る円の方程式を求めよ.

  3. 中心が直線$y = x$上にあり,$P(1,~3),Q(-2,~1)$を通る円の方程式を求めよ.

無題
無題

  1. 図のように考えれば,円が

    4つ

    あることが分かる.

    中心は$(\pm 3, \pm3)$であるので

    \begin{align} &\boldsymbol{(x+3)^2 +(y+3)^2=9,}\\ &\boldsymbol{(x+3)^2 +(y-3)^2=9,}\\ &\boldsymbol{(x-3)^2 +(y+3)^2=9,}\\ &\boldsymbol{(x-3)^2 +(y-3)^2=9} \end{align}

    が求める方程式になる.

  2. 与えられた円の方程式は$(x − 2)^2 + (y − b)^2 = r^2$とおくことができる.

    $A$を通ることから~~$(3-2)^2+(2-b)^2 =r^2$

    $B$を通ることから~~$(0-2)^2+(3-b)^2 =r^2$

    である.これらを整頓して,連立方程式

    \begin{cases} b^2 -4b+5=r^2\\ b^2-6b+13=r^2 \end{cases}

    を得る.上の式を$\tag{1}\label{ennohouteishikinokettei〜sono1〜1}$,下の式を$\tag{2}\label{ennohouteishikinokettei〜sono1〜2}$すると、$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜1}-\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜2}$から $2b − 8 = 0$なので$b=4$.

    ←$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜1}$の$r^2$に$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜2}$を代入すると考えてもよい.

    $\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜2}$に代入すれば$r^2 = 5$であるので, 求める円の方程式は$\boldsymbol{(x_2)^2 +(y-4)^2=5}$となる.

  3. 与えられた円の方程式は$(x − a)^2 + (y − a)^2 = r^2$とおくことができる.

    ←中心は直線$y = x$上にあるので,中心の$x$座標を$a$とおくと$y$座標も$a$になる.

    $A$を通ることから~~$(1-a)^2 + (3-a)^2 =r^2$

    $B$を通ることから~~$(-2-a)^2 +(1-a)^2 =r^2$

    である.これらを整頓して,連立方程式

    \begin{cases} 2a^2 -8a+10=r^2\\ 2a^2+2a+5=r^2 \end{cases}

    を得る.上の式を$\tag{3}\label{ennohouteishikinokettei〜sono1〜3}$,下の式を$\tag{4}\label{ennohouteishikinokettei〜sono1〜4}$とすると、$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜3}-\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜4}$から$ − 10a + 5 = 0$なので$a=-\dfrac{1}{2}$.

    ←$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜3}$の$r^2$に$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜4}$を代入すると考えてもよい.

    $\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜4}$に代入すれば$r^2=\dfrac{9}{2}$であるので, 求める円の方程式は$\boldsymbol{\left(x+\dfrac{1}{2}\right)^2 +\left(y+\dfrac{1}{2}\right)^2=\dfrac{9}{2}}$となる.

与えられた3点を通る円の方程式

無題
無題

どんな三角形も,外接円はただ1つに定まった. これは,(同一直線上にない)3点を通る円周がただ1つに定まることを意味する.

円の方程式〜その2〜

  1. $A(3,~0),B(0,-2),C(-2,~1)$の3点を通る円の方程式を求めよ.

  2. $A(3,~1),B(4,-4),C(-1,-5)$とする.$\triangle{ABC}$の外接円の中心と半径を求めよ.

  1. 求める円の方程式を$x^2 + y^2 + lx + my + n = 0$とおく.

    $A$を通ることから

    $3^2 + 0^2 + l \cdot 3+ m\cdot 0 +n=0$

    $B$を通ることから

    $0^2 + (-2)^2 + l\cdot 0 + m\cdot (-2) +n=0$

    $C$を通ることから

    $(-2)^2 + 1^2 + l\cdot (-2) + m\cdot 1 +n=0$

    である.これらを整頓して,連立方程式を得る.

    \begin{cases} ~3l\qquad\quad+n=-9\\ \qquad-2m+n=-4\\ -2l+m+n=-5 \end{cases}

    上の式から順に$\tag{1}\label{ennohouteishiki-sono2-1}$,$\tag{2}\label{ennohouteishiki-sono2-2}$,$\tag{3}\label{ennohouteishiki-sono2-3}$とする

    ←$\eqref{ennohouteishiki-sono2-2}+2\times\eqref{ennohouteishiki-sono2-3}$より

    \begin{array}{rrrrrrrr} &&-&2m&+&n&=&-4\\ +)&-4l&+&2m&+&2n&=&-10\\ \hline &-4l&&&+&3n&=&-14\\ \end{array}

    $\tag{2'}\label{ennohouteishiki-sono2-22}$

    $3×\eqref{ennohouteishiki-sono2-1}-\eqref{ennohouteishiki-sono2-22}$より $− 13l = 13$となって$l = − 1$. $\eqref{ennohouteishiki-sono2-2},\eqref{ennohouteishiki-sono2-1}$から$m,~n$を求めればよい

    これを解いて $(l,~m,~n)=(-1,-1,-6)$. よって,求める方程式は$\boldsymbol{x^2 +y^2-x -y-6=0}$である.

  2. $\triangle{ABC}$の外接円は3点$A,B,C$を通る円に一致する. その方程式を$x^2 + y^2 + lx + my + n = 0$とおく.

    $A$を通ることから

    $3^2 + 1^2 + l \cdot 3+ m\cdot 1 +n=0$

    $B$を通ることから

    $4^2 + (-4)^2 + l\cdot 4 + m\cdot (-4) +n=0$

    $C$を通ることから

    $(-1)^2 + (-5)^2 + l\cdot (-1) + m\cdot (-5) +n$
    $\qquad\quad\qquad\qquad\qquad\qquad\qquad\qquad=0$

    である.これらを整頓して,連立方程式を得る.

    \begin{cases} 3l+m+n=-10\\ 4l-4m+n=-32\\ -l-5m+n=-26 \end{cases}

    上の式から順に$\tag{4}\label{ennohouteishiki-sono2-4}$,$\tag{5}\label{ennohouteishiki-sono2-5}$,$\tag{6}\label{ennohouteishiki-sono2-6}$とする

    ←$\eqref{ennohouteishiki-sono2-4}-\eqref{ennohouteishiki-sono2-5}$より

    \begin{array}{rrrrrrrr} &3l&+&m&+&n&=&-10\\ -)&4l&-&4m&+&n&=&-32\\ \hline &-l&+&5m&&&=&22\\ \end{array}

    $\tag{4’}\label{ennohouteishiki-sono2-44}$

    $\eqref{ennohouteishiki-sono2-5}-\eqref{ennohouteishiki-sono2-6}$より

    \begin{array}{rrrrrrrr} &4l&-&4m&+&n&=&-32\\ -)&-l&-&5m&+&n&=&-26\\ \hline &5l&+&m&&&=&-6\\ \end{array}

    $\tag{5’}\label{ennohouteishiki-sono2-55}$

    \eqref{ennohouteishiki-sono2-44}と\eqref{ennohouteishiki-sono2-55}を連立して$(l,~m)=(-2,~4)$.\eqref{ennohouteishiki-sono2-4}から$n = − 8$.

    これを解いて $(l,~m,~n)=(-2,~4,-8)$.よって,$\triangle{ABC}$の外接円の方程式は

    \begin{align} x^2+y^2 -2x+4y-8=0 \end{align}.

    平方完成型に変形すると $(x − 1)^2 + (y + 2)^2 = 13$ となり,

    ←中心と半径を求めるため平方完成型に変形

    $\triangle{ABC}$の外接円の中心は$(1, − 2)$,半径は$\sqrt{13}$である.

    【2.の別解(略解)】

    ←もちろん1.も同じようにして解くことができる.

    外接円の中心を$O(x,~y)$とすると,$OA = OB = OC$であるので

    \begin{cases} \sqrt{(x-3)^2 +(y-1)^2}\\ =\sqrt{(x-4)^2 +(y+4)^2}\\ \sqrt{(x-3)^2 +(y-1)^2}\\ =\sqrt{(x+1)^2 +(y+5)^2} \end{cases}

    これを解いて$(x,~y)=\boldsymbol{(1,-2)}$,外接円の半径は $\text{OA}=\sqrt{2^2 +(-3)^2}=\boldsymbol{\sqrt{13}}$.

円と直線の関係

円と直線の交点

円と直線の交点について,グラフの交点の座標と連立方程式の実数解は一致する.

円と直線の共有点の座標

座標平面上に円$C:x^2+y^2=5$があるとき,以下の問いに答えよ.

  1. 直線$l_1:x+y=3$と円$C$の共有点があれば,すべて求めよ.

  2. 直線$l_2:x+y=4$と円$C$の共有点があれば,すべて求めよ.

  1. 直線$l_1$と円$C$の共有点は,連立方程式

    \begin{cases} x+y=3\\ x^2+y^2=5 \end{cases}

    の解に一致する.上の式を$\tag{1}\label{entochokusennokyouyuutennozahyou1}$,下の式を$\tag{2}\label{entochokusennokyouyuutennozahyou2}$とするとき,$\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou1}$より$y = 3 – x$であるので, これを$\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou2}$に代入すれば

    \begin{align} &x^2+(3-x)^2=5\\ \Leftrightarrow~&2x^2 -6x+9=5\\ \Leftrightarrow~&x^2 -3x+2=0 \end{align}

    これを解いて$x=1,~2$. $\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou1}$より,求める共有点の座標は$\boldsymbol{(2,~1),~(1,~2)}$.

    ←$\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou1}$に代入して$y$を解く.$x=1$のとき$y=2,x=2$のとき$y=1$となる.

  2. 直線$l_2$と円$C$の共有点は,連立方程式

    \begin{cases} x+y=4\\ x^2+y^2=5 \end{cases}

    の解に一致する.上の式を$\tag{3}\label{entochokusennokyouyuutennozahyou3}$,下の式を$\tag{4}\label{entochokusennokyouyuutennozahyou4}$とするとき, $\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou3}$より$y = 4 – x$であるので, これを$\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou4}$に代入すれば

    \begin{align} &x^2+(4-x)^2=5~~\\ \Leftrightarrow~&2x^2 -8x+11=0 \end{align} $\tag{5}\label{entochokusennokyouyuutennozahyou5}$

    となる.2次方程式$\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou5}$の判別式を$D$とすると

    \[\dfrac{D}{4}=4^2 -2\cdot 11=-6<0\]

    であるので,$\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou5}$は実数解を持たない. つまり,

    $l_2$と$C$は共有点を持たない.

    ←$\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou5}$は実数解を持たないことは,連立方程式$\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou3}$,$\eqref{entochokusennokyouyuutennozahyou4}$は実数解を持たないことになるため.

座標平面上の円を図形的に考える

図形に置き換えて考えると, 円と直線の関係は「直線と円の中心の距離」で決まる. この視点から考えると,次のように考えることができる.

暗記円と直線の共有点の個数

座標平面上の円$C:x^2+y^2=5$と直線$l:x+y=k$が,共有点を持つような実数$k$の範囲を求めたい. 以下の$\fbox{?}$に入る式・言葉・値を答えよ.

  1. 直線$l$と円$C$の共有点は,連立方程式$\fbox{A}$ の実数解に一致する.つまり,この連立方程式が$\fbox{B}$ような$k$の範囲を求めればよい.

    連立方程式$\fbox{A}$から$y$を消去し,$x$の2次方程式$\fbox{C}$を得る.

    この2次方程式が実数解を持つことから,不等式$\fbox{D}$を得る.

    これを解いて,求める$k$の範囲は$\fbox{E}$と分かる.

  2. 条件「直線$l:x+y=k$が円$C$と共有点を持つ」は

    条件「直線$l:x+y=k$と円$C$の中心の距離が,$\fbox{F}$以下である」

    と必要十分条件である.

    直線$l$と円$C$の中心$(0,~0)$の距離は $\fbox{G}$であるので不等式$\fbox{H}$を得る. これを解いて,求める$k$の範囲は$\fbox{E}$と分かる.

$\fbox{A}:$ \begin{cases} \boldsymbol{x+y=k}\\ \boldsymbol{x^2+y^2=5} \end{cases}

$\fbox{B}:$実数解を持つ

$\fbox{C}:~\boldsymbol{x^2+(k-x)^2=5}$
$\left(\Leftrightarrow~\boldsymbol{2x^2 -2kx+k^2-5=0}\right)$

←$\fbox{A}$より上の式を変形すると,$y = k – x$なので, それを下の式に代入すればよい

$\fbox{D}:\dfrac{D}{4}=\boldsymbol{k^2 -2(k^2-5)\geqq 0 }$
$\left(\Leftrightarrow~\boldsymbol{-k^2+10\geqq 0}\right)$

←実数解を持つ~$\Leftrightarrow$~(判別式)$\geqq 0 \ \ \ D=(2k)^2 -4\cdot 2\cdot (k^2-5)\geqq 0$でもよい

$\fbox{E}:\boldsymbol{-\sqrt{10}\leqq k \leqq \sqrt{10}}$

$\fbox{F}:~\boldsymbol{\sqrt{5}}$(または円$C$の半径)

$\fbox{G}:\boldsymbol{\dfrac{|-k|}{\sqrt{1^2+1^2}}}\left(=\boldsymbol{\dfrac{|k|}{\sqrt{2}}}\right)$

←直線$x + y − k = 0$と点$(0,~0)$の距離を 点と直線の距離で計算

$\fbox{H}:\boldsymbol{\dfrac{|k|}{\sqrt{2}} \leqq \sqrt{5}} ~\left(\Leftrightarrow~ \boldsymbol{|k| \leqq\sqrt{10}}\right)$

「円と直線の共有点」について

円$(x-p)^2 + (y-q)^2=r^2$と直線$ax+by+c=0$を考えるとき

円$(x-p)^2 + (y-q)^2=r^2$と直線$ax+by+c=0$の共有点の個数

方程式$ax+by+c=0$と$(x-p)^2 + (y-q)^2=r^2$を連立して得られる2次方程式の判別式$D$

円の中心$(p,~q)$と直線$ax+by+c=0$の距離$d=\dfrac{|ap + bq +c|}{\sqrt{a^2 + b^2}}$

について,次のようにまとめることができる.

円と直線の共有点の個数2個
円と直線の位置関係「円と直線の共有点」についての図その1
連立方程式の判別式$D$ $D \gt 0$
$(p,q)$と直線の距離$d$ $d \gt r $

円と直線の共有点の個数1個
円と直線の位置関係「円と直線の共有点」についての図その2
連立方程式の判別式$D$ $D = 0$
$(p,q)$と直線の距離$d$ $d = r $

円と直線の共有点の個数0個
円と直線の位置関係「円と直線の共有点」についての図その3
連立方程式の判別式$D$ $D \lt 0$
$(p,q)$と直線の距離$d$ $ d \lt r$

吹き出し座標平面上の円を図形的に考える

これは暗記するようなものではない. 必ず簡単なグラフを描いて考えよう.

円が切り取る線分の長さ

無題
無題

円$C:x^2+y^2=6$と直線$l:x+2y=k$が2点$A,B$で交わり,$AB = 2$であるとき, $k$の値を求めたい. 以下の$\fbox{?}$に入る式・言葉・値を答えよ.

図のように,円の中心を$O$とし,$O$から直線$x+2y=k$へ下ろした垂線の足を$H$とおく. このとき,$\text{OA}=\fbox{A},~\text{AH}=\fbox{B}$であるので,三平方の定理より,$ \text{OH}=\fbox{C}$.

ところで,$OH$の長さは,点$O$と直線$\fbox{D}$の距離に一致するので, 点と直線の距離より

\[\text{OH}=\fbox{E}\]

よって,方程式$\fbox{E}=\fbox{C}(=\text{OH}) $を解けば,$ k=\fbox{F}$と求められる.

$\fbox{A}:\boldsymbol{\sqrt{6}}$

$\fbox{B}:\dfrac{1}{2}\text{AB}=\boldsymbol{1}$

$\fbox{C}:\sqrt{(\sqrt{6})^2 -1^2}=\boldsymbol{\sqrt{5}}$

$\fbox{D}:$(直線)$\boldsymbol{x+2y=k}$

$\fbox{E}:\boldsymbol{\dfrac{|0 +2\cdot 0 -k|}{\sqrt{1^2+2^2}}}=\boldsymbol{\dfrac{|k|}{\sqrt{5}}}$

←直線$x + 2y − k = 0$と点$(0,~0)$の距離を点と直線の距離で計算

$\fbox{F}:\dfrac{|k|}{\sqrt{5}}=\sqrt{5} ~~~\Leftrightarrow ~~|k|=5$, つまり,$\boldsymbol{k=\pm 5}$.

吹き出し座標平面上の円を図形的に考える

上の例題は,$A,B$の座標を求めて$AB$の長さを$k$で表し, それが$2$になることから解くこともできるが, 計算が大変である. この例題のように,交点が複雑な形になる場合は, 問題を図形的に考えると計算が簡単に済む.

円の接線

円周上の点から引いた接線の方程式

無題
無題

簡単のため,円$C$の中心が原点$O(0,~0)$にあるときを考えよう. 図のように考えて,円周上の点$P$で$C$に接する直線は1本しか存在しないことが分かる.

次の例題で確認してみよう.

円周上の点から引いた接線の方程式〜その1〜

無題
無題

円$C:x^2+y^2=25$の周上の点$P(3,~4)$を接点とする接線を$l$とする.

  1. 接線$l$が線分$OP$と直交することから,$l$の傾きを求めよ.

  2. $l$の方程式を求めなさい.

  1. 線分$OP$の傾きは$\dfrac{4-0}{3-0}=\dfrac{4}{3}$.

    接線$l$と線分$OP$が直交するので,$l$の傾きは$\boldsymbol{-\dfrac{3}{4}}$

    ←($OP$の傾き)$\times $($l$の傾き)$ = − 1$

  2. $l$は$P(3,~4)$を通り傾き$-\dfrac{3}{4}$の直線であるので

    \begin{align} &y-4=-\dfrac{3}{4}(x-3)~\\ \Leftrightarrow~ &4y-16=-3x+9\\ \Leftrightarrow~ &\boldsymbol{3x + 4y=25} \end{align}

一般に,円$(x − a)^2 + (y − b)^2 = r^2$の周上の点$P(p,~q)$を接点とする接線$l$の方程式はどうなるだろうか.$ O(a,~b)$とすると,接線$l$は線分$OP$と直交し,線分$OP$の傾きは $\dfrac{q-b}{p-a}$ であるので,

$\dfrac{q-b}{p-a}\times $(直線$l$の傾き)$=-1~~\Leftrightarrow$(直線$l$の傾き)$=-\dfrac{p-a}{q-b}$

となる.よって,$l$は$(p,~q)$を通り傾き$-\dfrac{p-a}{q-b}$の直線と分かるので

\begin{align} &y-q=-\dfrac{p-a}{q-b}(x-p)~\\ \Leftrightarrow~&(q-b)(y-q)\\ &=-(p-a)(x-p)\\ \Leftrightarrow~&(q-b)(y-b+b-q)\\ &=-(p-a)(x-a+a-p)\\ \Leftrightarrow~&(q-b)(y-b)+(q-b)(b-q)\\ &=-(p-a)(x-a)-(p-a)(a-p)\\ \Leftrightarrow~&(p-a)(x-a)+(q-b)(y-b)\\ &=(p-a)^2+(q-b)^2 \end{align}

となる.ここで,$P$は円$C$の周上にあるので,$(p-a)^2 +(q-b)^2=r^2$を満たす. つまり,$l$の方程式は$(p-a)(x-a)+(q-b)(y-b)=r^2$となる.

円周上の点から引いた接線の方程式

無題
無題

円$C:(x-a)^2 +(y-b)^2=r^2$の周上の点$(p,~q)$から引いた接線$l$の方程式は

\begin{align} (p-a)(x-a)+(q-b)(y-b)=r^2 \end{align}

となる.特に,円$C$の中心が原点にある場合は

\begin{align} px+qy=r^2 \end{align}

となる($a = b = 0$を$l$の式に代入すればよい).

吹き出し円周上の点から引いた接線の方程式

円の方程式において,2乗のうち片方のみに,$(x,~y)=(p,~q)$を代入すると覚えるとよい. また,次で学ぶ「円周外の点から引いた接線の方程式」と混同しないようにしよう. 接線が1本に決まるかどうかで判断するとよい.

円周上の点から引いた接線の方程式〜その2〜

  1. 円$x^2+y^2=13$の周上の点$(2,~3)$で接する,接線の方程式を求めよ.
  2. 円$x^2+y^2=13$の周上の点$(2, − 3)$で接する,接線の方程式を求めよ.
  3. 円$(x_1)^2+(y+2)^2=2$の周上の点$(2, − 1)$で接する,接線の方程式を求めよ.
  4. 円$x^2+y^2 -2x +4y+3=0$の周上の点$(0, − 1)$で接する,接線の方程式を求めよ.

  1. $2\cdot x + 3\cdot y=13~~\Leftrightarrow~~\boldsymbol{2x+3y=13}$

  2. $2\cdot x + (-3)\cdot y=13$
    $\Leftrightarrow~~\boldsymbol{2x-3y=13}$

  3. $(2-1)(x_1) + (-1+2)(y+2)=2$
    $\Leftrightarrow~~\boldsymbol{x+y=1}$

  4. $x^2+y^2 -2x +4y+3=0$を平方完成形に変形して$ (x_1)^2+(y+2)^2=2$となる.よって,$(0, − 1)$で接する接線の方程式は

    $(0-1)(x_1) + (-1+2)(y+2)=2$
    $\Leftrightarrow~~\boldsymbol{x-y=1}$

円周外の点から引いた接線の方程式

無題
無題

円$C$の外に点$P$をとり,Pから引いた円$C$の接線を考えよう. 図のようにして,そのような直線は2本存在することが分かる.

次の例題で確認してみよう.

円周外の点から引いた接線の方程式

円$C:x^2+y^2=2$と点$P(3,~1)$について,$P$から引いた$C$の接線$l$の方程式を求めたい.以下の$\fbox{?}$に入る式・言葉・値を答えよ.

直線$l$の傾きを$m$とする.$l$は$P$を通り傾き$m$の直線となるので, 方程式は$\fbox{A}$となる. 条件「円$C$と直線$l:\fbox{A}$が接する」は

「円$C$の$\fbox{B}$と直線$l:\fbox{A}$の距離が$\fbox{C}$に等しい」

という条件と必要十分条件である.

$l$と,円$C$の中心の距離は点と直線の距離を用いて$ \fbox{D}$と書けるので,

\begin{align} \fbox{D}=\fbox{C} \end{align}

が成り立つ.これを解いて$m=\fbox{E},~\fbox{F}$(ただし,$\fbox{E}<\fbox{F}$). よって,$l$の方程式は

$m=\fbox{E}$のとき$\fbox{G},m=\fbox{F}$のとき$\fbox{H}$.

$\fbox{A}:~\boldsymbol{y-1=m(x-3)}$

$\fbox{B}:$~中心(つまり,原点)

$\fbox{C}:~\boldsymbol{\sqrt{2}}$~(または円$C$の半径)

$\fbox{D}:~\boldsymbol{\dfrac{|m\cdot 0 -0 -3m+1|}{\sqrt{m^2 + (-1)^2}}}$

$\left(=\boldsymbol{\dfrac{|-3m+1|}{\sqrt{m^2 + 1}}}\right)$

点と直線の距離

$\fbox{E}:~\boldsymbol{-\dfrac{1}{7}}$

$\fbox{F}:~\boldsymbol{1}$

←途中の計算は以下のようになる.

\begin{align} &\dfrac{|m\cdot 0 -0 -3m+1|}{\sqrt{m^2 + (-1)^2}}=\sqrt{2}\\ &\Leftrightarrow|-3m+1|=\sqrt{2}\sqrt{m^2 + (-1)^2} \end{align}

両辺とも正なので,両辺2乗して

\begin{align} &\Leftrightarrow9m^2 - 6m +1=2m^2 + 2\\ &\Leftrightarrow7m^2 -6m -1=0 \end{align}

$\fbox{G}:~\boldsymbol{x+7y-10=0}$

$\fbox{H}:~\boldsymbol{x-y-2=0}$

2円の関係

2円の位置関係(円の方程式)

2円の位置関係

2円の位置関係は,2円の半径と中心間の距離で決まり,以下の5つの状態がある.

2円の位置関係

2円の半径を$r_1,~r_2~(r_1 < r_2)$,中心間の距離を$d$とすると,以下のようになる.

2円の図2円の位置関係の図その1
2円の位置関係離れている
2円の共有点の個数0個
2円の中心間の距離$d$ $d > r1 + r2$

2円の図2円の位置関係の図その2
2円の位置関係外接している
2円の共有点の個数1個(外接)
2円の中心間の距離$d$ $d = r1 + r2$

2円の図2円の位置関係の図その3
2円の位置関係交わっている
2円の共有点の個数2個
2円の中心間の距離$d$ $d < r1 + r2$

2円の図2円の位置関係の図その4
2円の位置関係内接している
2円の共有点の個数1個(内接)
2円の中心間の距離$d$ $d > r2 − r1$

2円の図2円の位置関係の図その5
2円の位置関係一方が他方を含む
2円の共有点の個数0個
2円の中心間の距離$d$ $d > r2 − r1$

2円の関係

円$C_1$は$A$を中心とした半径$2$の円,円$C_2$は$B$を中心とした半径$5$の円とする.

  1. $AB = 10$のとき,円$C_1$と$C_2$はどんな位置関係にあるか. また,$AB = 6$のとき,$AB = 2$のときはどうか.

  2. $C_1$と$C_2$が外接するとき線分$AB$の長さを求めよ.また,内接するときはどうか.

  3. $C_1$が$C_2$に含まれるための,線分$AB$の長さの条件を求めよ.

  1. 2円の関係の解答の図その1

    $AB = 10$のときは

    共有点がなく

    ,$AB = 6$のときは

    2点で交わり

    ,$AB = 2$のときは

    円$C_1$が円$C_2$に含まれている.

  2. 外接のときは$AB = 7$,内接のときは$AB = 3$.

    2円の関係の解答の図その2
  3. 線分$AB$の長さが,内接するときより短ければよいので, $(0<)\boldsymbol{\text{AB}<3}$.

2円の共通接線

2円の共通接線

2円の共通接線の本数は,2円の位置関係によって異なる.

2円の共通接線

(注)

共通接線の本数4本
2円と共通接線の図2円の共通接線の図その1
2円の位置関係離れている

共通接線の本数3本
2円と共通接線の図2円の共通接線の図その2
2円の位置関係外接している

共通接線の本数2本
2円と共通接線の図2円の共通接線の図その3
2円の位置関係交わっている

共通接線の本数1本
2円と共通接線の図2円の共通接線の図その4
2円の位置関係内接している

共通接線の本数0本
2円と共通接線の図2円の共通接線の図その5
2円の位置関係一方が他方を含む

共通接線の方程式を求めるには,問題を図示し,図形的に考えることが不可欠である.

2円の共通接線

2つの円$C_1:(x+1)^2 +(y+1)^2=4,C_2:(x_2)^2 +(y-2)^2=1$がある. この2円に対し,共通内接線$l$,共通外接線$L$を考え, 2本ある$L$の交点を$P$とする.

2円の共通接線の図
  1. 共通内接線$l$の方程式を求めよ.

  2. $P$の座標を求めよ.

  3. 共通外接線$L$の傾きを求めよ.

    2円の共通接線の解答の図その1
  1. 次の図のようにして,

    2本の$l$は軸に平行な直線と分かり,その方程式は$\boldsymbol{x=1,~y=1}$である.

  2. 次の図のように, 2円の中心を$A,B$, 2接点を$S,T$とする. このとき,$\triangle{PSA}\backsim\triangle{PTB}$ であり,その相似比は$SA:TB = 2:1$.

    よって,$AP:PB = 2:1$であるから,$ B$は線分の$AP$の中点となる.$P(a,~b)$とおけば

    \begin{align} &\left(\dfrac{-1+a}{2},\dfrac{-1+b}{2}\right)=(2,~2)\\ &~~\Leftrightarrow~~(a,~b)=(5,~5) \end{align}
    2円の共通接線の解答の図その2

    よって,$\boldsymbol{P(5,~5)}$である.

  3. $L$の傾きを$m$とおく.$L$は$P$を通るので

    \begin{align} &y-5=m(x-5)~~\\ \Leftrightarrow&~~mx - y -5m +5=0 \end{align}

    が$L$の方程式となる. この直線と$B$の距離が,円$C_2$の半径$1$に等しくなればよいので

    \begin{align} &\dfrac{|m\cdot 2 -2 -5m +5|}{\sqrt{m^2+1}}=1\\ \Leftrightarrow~&|-3m+3|=\sqrt{m^2+1}\\ \Leftrightarrow~&(3m-3)^2=m^2+1\\ \Leftrightarrow~&4m^2 -9m +4=0\\ &\therefore ~~\boldsymbol{m=\dfrac{9 \pm\sqrt{17}}{8}} \end{align}

2円の交点を通る円

2つの図形の交点を通る図形の方程式は,交点の座標を求めることなく得ることができる場合がある.それを次の例題で確認しよう.

2円の交点を通る円

2円$x^2+y^2+2x-9=0$ $\tag{1}\label{2ennokoutenwotooruen1}$と$x^2+y^2-6x-4y+3=0$ $\tag{2}\label{2ennokoutenwotooruen2}$について次の問に答えよ.

  1. 2円の共有点を通る直線の方程式を求めよ.

  2. 2円の共有点と点$(1,~-4)$を通る円の方程式を求めよ.

  1. kを定数として

    \begin{align} &k(x^2+y^2+2x-9)\\ &+x^2+y^2-6x-4y+3=0 \end{align} $\tag{3}\label{2ennokoutenwotooruennokaitou}$

    とすると,方程式$\eqref{2ennokoutenwotooruennokaitou}$は,2つの円$\eqref{2ennokoutenwotooruen1}$,$\eqref{2ennokoutenwotooruen2}$の交点を通る図形を表す.

    ←理由は下の本文参照

    $\eqref{2ennokoutenwotooruennokaitou}$が直線を表すのは$k = − 1$のときなので,$\boldsymbol{2x+y-3=0}$となる.

    ←$k = − 1$とすると2次の項が打ち消しあって,1次の項つまり直線の方程式が残る

  2. $\eqref{2ennokoutenwotooruennokaitou}$が$(1,~-4)$を通るとき

    \begin{align} &k(1+16+2-9)\\ &+1+16-6+16+3=0\\ \Leftrightarrow~&k=-3 \end{align}

    よって,求める方程式は$\boldsymbol{x^2+y^2+6x+2y-15=0}$となる.

無題
無題

【解答の編集】

上の例題の2つの図形$\eqref{2ennokoutenwotooruen1}$と$\eqref{2ennokoutenwotooruen2}$の交点,すなわち方程式$\eqref{2ennokoutenwotooruen1}$と$\eqref{2ennokoutenwotooruen2}$を同時に満たす$(x,~y)$の値は$\eqref{2ennokoutenwotooruennokaitou}$を満たす.これより,$\eqref{2ennokoutenwotooruennokaitou}$は$\eqref{2ennokoutenwotooruen1}$と$\eqref{2ennokoutenwotooruen2}$の交点を通る方程式であることがわかる.

さらに,$\eqref{2ennokoutenwotooruennokaitou}$を整理することにより,$k\neq-1$の場合には

\begin{align} &k(x^2+y^2+2x-9)\\ &+x^2+y^2-6x-4y=0\\ \Leftrightarrow~&(1+k)x^2+(1+k)y^2\\ &+(2k-6)x-4y-9k+3=0\\ \Leftrightarrow~&x^2+y^2+\dfrac{2k-6}{1+k}x\\ &-\dfrac{4}{1+k}y+\dfrac{3-9k}{1+k}=0 \end{align}

と円の方程式〜標準形〜となり,円を表すことがわかる.

$\eqref{2ennokoutenwotooruennokaitou}$の$k$の値を変化させたときの図形を図に示した.