重複順列$_{n}\Pi_{r}$の計算

区別する $n$ 個のものから,繰り返し用いることを許して, $r$ 個取り出して1列に並べる順列の数 $_{n}\Pi_{r}$ も,先程の例と同じように考えることができる.

まず,1番目のものの取り方は $n$ 通りあり,2番目のものの取り方もそのそれぞれに対して $n$ 通りあり, 3番目のものの取り方もそのそれぞれに対して $n$ 通りあり, $\cdots$ , $r$ 番目のものの取り方もそのそれぞれに対して $n$ 通りある.

したがって,積の法則より

\begin{align} _{n}\Pi_{r}&=\underbrace{n\times{n}\times\cdots\times{n}}_{r個の積}=n^r \end{align}

と計算できることがわかる.

重複順列 $_{n}\Pi_{r}$ の計算

重複順列 $_{n}\Pi_{r}$ は

\[_{n}\Pi_{r}=n^r\]

と計算できる.

重複順列の計算練習

次の値を求めよ.

  1. $_{4}\Pi_{2}$
  2. $_{5}\Pi_{2}$
  3. $_{6}\Pi_{3}$
  4. $_{8}\Pi_{4}$

  1. $_{4}\Pi_{2}=4^2=\boldsymbol{16}$
  2. $_{5}\Pi_{2}=5^2=\boldsymbol{25}$
  3. $_{6}\Pi_{3}=6^3=\boldsymbol{216}$
  4. $_{8}\Pi_{4}=8^4=\boldsymbol{4096}$

重複順列~その1~

7色の絵の具で3つの場所を塗る場合について次の問に答えよ.

  1. 同じ色を使わないで塗る方法は何通りあるか.
  2. 同じ色を使って塗る方法は何通りあるか.

  1. 最初の場所を塗るには7通りの色が選べ,そのそれぞれに対して,
  2. 次の場所を塗るには最初に使った絵の具以外の6通りの色が選べ,さらにそのそれぞれに対して, 最後の場所を塗るには5通りの色が選べる. つまり,7つのものから3つを選んで並べる順列となり

    \[_{7}\mathrm{P}_{3}=\boldsymbol{210}通り\]
  3. 3つの場所それぞれ,7通りの色が選べる. つまり,7つのものから繰り返しを許して3つ並べる重複順列となり
  4. \[_{7}\Pi_{3}=7^3=\boldsymbol{343}通り\]