多項式とは何か

$2a-3b2+ab$ のように、いくつかの単項式の和や差として表される式を多項式 (polynomial) という(整式 (integralexpression) ともいう)。

多項式の項のうち、文字の部分が同じであるものを同類項 (similarterm) という。多項式は、同類項を1つにまとめて簡単にすることができる。

たとえば、多項式 $5a^2b+3ab−a^2b+2ab$ は、次のようにまとめることができる。 \begin{align} &5a^2+3ab-ab^2+2ab\\ &=(5-1)a^2b+(3+2)ab\\ &\blacktriangleleft 同類項どうしは係数を合わせて1つにまとめる\\ &=4a^2b+5ab \end{align}

多項式においても、特定の文字以外を、数とみなすことがある。

$0$ 次の項のことを、定数項 (constant term) という。

多項式の次数

次の多項式を同類項でまとめよ。また、[]内の文字に着目したとき何次式か。

  1. $x^3+xy^2-3xy^2[x]、[y]$
  2. $\begin{align}x^4&+(a^2-a)x^3y+2bxy^2\\&+ax^3y-4bxy^2[x]、[y]\end{align}$

  1. 同類項でまとめると \[x^3+xy^2-3xy^2=x^3-2xy^2\]
    1. $x$ に着目すると、項 $x^3$ の次数は $3$、項 $2xy^2$ の次数は $1$ であるから、
      3次式
      である。
    2. $y$ に着目すると項 $x^3$ の次数は $0$ (定数項)、項 $-2xy^2$ の次数は $2$ であるから、
      2次式
      である。
  2. 同類項でまとめると \begin{align} &x^4+(a^2-a)x^3y\\ &+2bxy^2+ax^3y-4bxy^2\\ =&x^4+(a^2-a+a)x^3y+(2-4)bxy^2\\ =&\boldsymbol{x^4+a^2x^3y-2bxy^2} \end{align}
    1. $x$ に着目すると項 $x^4$ の次数は $4$、項 $a^2x^3y$ の次数は $3$、項 $-2bxy^2$ の次数は $1$ であるから、
      4次式 である。
    2. $y$ に着目すると項 $x^4$ の次数は $0$、項 $a^2x^3y$ の次数は $1$、項 $-2bxy^2$ の次数は $2$ であるから、
      2次式 である。