数学II 第5章 対数と対数関数 — 対数の定義

この節の前提指数関数

第4章の指数と指数関数では、「2を2乗したり3乗したりするといくつになるのか」ということを考えてきた。この章では、逆に「2は何乗すると4や8になるのか」という視点から話をすすめていく。その中で「2は何乗すると5になるのか」の何乗のように、普通の分数のような形ではあらわせない数を表す方法である"対数"を以下で学んでいく。

対数の導入

や となるを求める

や となるを求める

や となるを求める

たとえば、指数関数 で とすると

となるが、 であるから、この式を満たす はである。

また、 とすると

となるが、 であるから、この式を満たすは である。

y=2^x のグラフで、y 軸上の 8 からグラフを経て x 軸上の 3 へ、y 軸上の 1/2 からグラフを経て x 軸上の -1 へとそれぞれ破線矢印で対応が示されている。y 軸との交点は 1 である。

となるを求める

となるを求める

このように、の値からすぐにの値が求まることもあるが、たとえば として

となるの値は、下の例題でみるように無理数なので、小数や分数で表すことができない。

しかし、図からわかるように、 となるが存在しているのは確かなので、このxを

と表すことにする 。

y軸上の値1を通る曲線 y=2^x 上で、y座標が5となる点からx軸へ下ろした位置に「?」が記されている。その値を log_2 5 と定めることが矢印で示されている。

問題1が無理数であることの証明

が無理数であることを証明せよ。

解答を見る

【解答:背理法】

が有理数であると仮定する。は正の数なので、自然数をもちいて 、すなわち

と表せることになる。

しかし、両辺を乗すると

となり、左辺は偶数、右辺は奇数となるので矛盾する。

よって、は無理数である。

対数の定義について

ここで、対数の定義をしておこう。

指数関数の定義でみたように、 指数関数 のグラフでは、どのような正の実数に対しても

となるの値がただ1つ定まる。 この値を、を底(base)とするの対数(logarithm)といい

で表す。 また、こののことをの真数(anti-logarithm)という。

なお、指数関数の定義での という条件は、対数でも同様とする。

また、 のときの値はつねに正であるから、 となるが存在するのは のときに限る。したがって、を考えるときの真数は、つねに正でなければならない。

座標平面上にy軸と1で交わる曲線y=a^xがあり、y軸上の値Mから曲線を経てx軸上の「?」へと破線矢印が伸びている。その「?」を指して「log_a M と定める」と添えられている。
§

定義1対数の定義

のとき

とする。特に、 である。

たとえば、を底とするの対数、すなわちは、 だから

である。また、を底とするの対数、すなわちは、 だから

である。

左に等式 a^x=M、右に等式 x=log_a M があり、中央の同値記号に加え、上側に左から右へ、下側に右から左へ向かう曲線の矢印が描かれている。

問題2指数を対数になおす

次の等式を の形に書きなおせ。

解答を見る
  1. 「の乗はである」は「はを底とするの対数である」ということと同じ。

つまり

  1. 「の 乗はである」は「はを底とするの対数である」ということと同じ。 つまり

  1. 「の乗はである」は「はを底とするの対数である」ということと同じ。 つまり

問題3対数を指数になおす

次の等式を の形に書きなおせ。

解答を見る
  1. 「はを底とするの対数である」は「の乗はである」ということと同じ。

つまり

  1. 「は2の対数である」は「の乗はである」ということと同じ。 つまり

  1. 「 はを底とするの対数である」は「の 乗はである」ということと同じ。 つまり

問題4定義から対数の値を求める

次の式の値を求めよ。

解答を見る
  1. とおくと

【別解】

対数の定義より

  1. とおくと

  1. とおくと

  1. とおくと

最終更新: 2026-09-03

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