数学II 第6章 微分法 — 微分係数と導関数
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ここでは、§6.1で学んだ瞬間の速度を、より一般的に扱うための方法について考えていこう。
平均変化率
平均変化率について
平均の速度で見たように、 x-t グラフ上の2点を通る直線の傾きは平均速度を意味していた。ここでは x-t グラフに限ることなく、一般の関数 y=f(x) について、この平均速度にあたるものを考えてみよう。
関数 y=f(x) において、x の値が a から b まで変化するとき b-a を x の増分 (increment of x) といい Δx と表し f(b)-f(a) を y の増分 (increment of y) といい Δy と表す。
また、x の増分に対する y の増分の割合
(f(b)-f(a))/(b-a) (=Δy/Δx)
のことを、x の値が a から b まで変化するときの f(x) の平均変化率 (average rate of change) という。
これは図の直線 l の傾きを表す。
平均の速度 とは、 x-t グラフにおける平均変化率のことであるといいかえられる。
微分係数と接線
微分係数の定義
瞬間の速度 で見たように、瞬間速度は平均速度 Δx/Δt の Δt を限りなく 0 に近づけるときの極限値、つまり limΔt→0Δx/Δt として与えられた。ここでも x-t グラフに限ることなく、一般の関数 y=f(x) について、この瞬間速度にあたるものを考えてみよう。
関数 f(x) において、 Δx=x-a 、 Δy=f(x)-f(a) とすると、a からある x まで変化するときの平均変化率は Δy/Δx=(f(x)-f(a))/(x-a) である。
ここで、x を限りなく a に近づけることにより Δx=x-a は限りなく 0 に近づき、このときこの平均変化率 Δy/Δx の値が、ある決まった値に近づくならば、その極限値を関数 y=f(x) の x=a における微分係数 (differential coefficient) といい、f'(a) と表す。つまり
f'(a)=limx→a(f(x)-f(a))/(x-a) ①
と定義する。
微分係数の定義の別法
また、 Δx=h 、つまり x-a=h とおくと、 x=a+h であるから
(f(x)-f(a))/(x-a)=(f(a+h)-f(a))/(a+h-a) =(f(a+h)-f(a))/h
であり、x を a に近づけることは h を 0 に近づけることに等しいから、微分係数 f'(a) は
f'(a)=limh→0(f(a+h)-f(a))/h
と表すこともできる。
まとめると次のようになる。
§
定義1微分係数
関数 y=f(x) の x=a における微分係数 f'(a) は
f'(a)=limx→a(f(x)-f(a))/(x-a)
と定義する。 x=a+h とおけば
f'(a)=limh→0(f(a+h)-f(a))/h
とも書ける。
問題1定義域から微分係数を求める~その1~
f(x)=x² 、 g(x)=x³ とするとき、次の値を求めよ。
f'(3)
g'(-2)
解答を見る
微分係数 f'(3) の定義より
定 義 よ り な の で で 約 分 し た (f(x)-f(3))/(x-3) (注) f'(3)=limx→3(f(x)-f(3))/(x-3) =(x²-3²)/(x-3) =(x²-9)/(x-3) =(x-3)(x+3)/(x-3) =x+3 (注) 定義よりx≠3なので, x-3で約分した →6 (x→3)
よって、 f'(3)=6 。
【別解】
定 義 よ り な の で で 約 分 し た (f(3+h)-f(3))/h (注) f'(3)=limh→0(f(3+h)-f(3))/h =((3+h)²-3²)/h =(h²+6h)/h =h+6 (注) 定義よりh≠0なので, hで約分した →6 (h→0)
よって、 f'(3)=6 。
微分係数 g'(-2) の定義より
を 使 っ た 定 義 よ り な の で で 約 分 し た (g(x)-g(-2))/(x-(-2)) (注) g'(-2)=limx→-2(g(x)-g(-2))/(x-(-2)) =(x³-(-2)³)/(x+2) =(x+2)(x²-2x+4)/(x+2) (注) a³-b³ =(a-b)(a²+ab+b²)を使った =x²-2x+4 (注) 定義よりx≠-2なので, x+2で約分した →12 (x→-2)
よって、 g'(-2)=12 。
【別解】
g(-2+h)-g(-2) =(-2+h)³-(-2)³ =12h-6h²+h³
より
(g(-2+h)-g(-2))/h=12-6h+h² →12 (h→0)
よって、 g'(-2)=12 。
問題2定義域から微分係数を求める~その2~
f(x)=2x²-4x+3 、 g(x)=x³+2x²+1 とするとき、次の値を求めよ。
f'(3)
g'(-2)
解答を見る
微分係数 f'(3) の定義より
定 義 よ り な の で で 約 分 し た (f(x)-f(3))/(x-3) (注) f'(3)=limx→3(f(x)-f(3))/(x-3) =(2x²-4x+3-(2・3²-4・3+3))/(x-3) =(2(x²-3²)-4(x-3))/(x-3) =(2(x-3)(x+3)-4(x-3))/(x-3) =2x+2 (注) 定義よりx≠3なので, x-3で約分した →8 (x→3)
よって、 f'(3)=8 。
【別解】
定 義 よ り な の で で 約 分 し た (f(3+h)-f(3))/h (注) f'(3)=limh→0(f(3+h)-f(3))/h ={2(3+h)²-4(3+h)+3 -(2・3²-4・3+3)}÷h =(8h+2h²)/h =8+2h (注) 定義よりh≠0なので, hで約分した →8 (h→0)
よって、 f'(3)=8 。
微分係数 g'(-2) の定義より
定 義 よ り な の で で 約 分 し た (g(x)-g(-2))/(x-(-2)) (注) g'(-2)=limx→-2(g(x)-g(-2))/(x-(-2)) =[x³+2x²+1 -{(-2)³+2・(-2)²+1}] ÷(x+2) =((x³+2³)+2(x²-2²))/(x+2) ={(x+2)(x²-2x+4) +2(x+2)(x-2)}÷(x+2) =x² (注) 定義よりx≠-2なので, x+2で約分した →4 (x→-2)
よって、 g'(-2)=4 。
【別解】
g(-2+h)-g(-2) =(-2+h)³+2(-2+h)²+1 -{(-2)³+2・(-2)²+1} =4h-4h²+h³
より
(g(-2+h)-g(-2))/h=4-4h+h² →4 (h→0)
よって、 g'(-2)=4 。
導関数
導関数とは何か
問題3= x=a での微分係数を求める
f(x)=x² とし、次の問いに答えよ。
f'(a) を求めよ。
1の結果に a=3 、-2 を代入することにより、f'(3) 、 f'(-2) を求めよ。
解答を見る
微分係数 f'(a) の定義より
(f(a+h)-f(a))/h =((a+h)²-a²)/h =(a²+2ah+h²-a²)/h =2a+h →2a (h→0)
よって、 f'(a)=2a 。
1の a に a=3 を代入することにより
f'(3)=6
また、 a=-2 を代入することにより
f'(-2)=-4
となる。
上の例題の2で求めた f'(3)=6 は、定義域から微分係数を求める~その1~ の1の答えと確かに一致する。
このように、同じ関数の微分係数は、いちいち定義式に戻り計算しなくても
「 x=a における微分係数 f'(a) を求めておいて、a に必要な値を代入する」
ことによって求められる。いいかたを変えれば、a を変数とみれば f'(a) は a の関数になっているということである。変数であることをわかりやすくするため、a を x におきかえた f'(x) を以下では使うことにする。
§
定理2導関数
関数 f(x) において、極限 limh→0(f(x+h)-f(x))/h が存在するとき、これを f(x) の導関数 (derived function) といい、f'(x) で表す。すなわち
f'(x)=limh→0(f(x+h)-f(x))/h
である。
導関数の表し方
関数 y=f(x) の導関数の表し方にはいくつかあり、f'(x) の他にも y' や dy/dx や (d/dx)f(x) で表すこともある。
dy/dx は、x の増分 h を Δx 、y の増分 f(x+h)-f(x) を Δy としたとき
f'(x)=limΔx→0Δy/Δx
と書けることに由来する。dy/dx は「ディーエックスぶんのディー・ワイ」ではなく「ディーワイ、ディーエックス」と読む。
たとえば、 y=x² の導関数は
や y'=2xやdy/dx=2x
などと表す。
また、x の関数 f(x) から導関数 f'(x) を求めることを、f(x) を x について微分 (differential) するという。関数を微分した結果を示すのに
(x²)'=2x
と書くこともある。
問題4導関数を求める
次の関数の導関数 f'(x) を求めよ。
f(x)=x
f(x)=x²
f(x)=x³
f(x)=2x³-x²
解答を見る
導関数 f'(x) の定義より
(f(x+h)-f(x))/h=((x+h)-x)/h =1 →1 (h→0)
よって、 f'(x)=1 となる。
導関数 f'(x) の定義より
(f(x+h)-f(x))/h=((x+h)²-x²)/h =(2xh+h²)/h =2x+h →2x (h→0)
よって、 f'(x)=2x となる。
導関数 f'(x) の定義より
(f(x+h)-f(x))/h=((x+h)³-x³)/h =(3x²h+3xh²+h³)/h =3x²+3xh+h² →3x² (h→0)
よって、 f'(x)=3x² となる。
導関数 f'(x) の定義より
(f(x+h)-f(x))/h =(2(x+h)³-(x+h)²-(2x³-x²))/h =(2(3x²h+3xh²+h³)-(2xh+h²))/h =((6x²-2x)h+(3x-1)h²+h³)/h =6x²-2x+(3x-1)h+h² →6x²-2x (h→0)
よって、 f'(x)=6x²-2x となる。
x^n の導関数
『導関数を求める』の例題から、 (x)'=1 、 (x²)'=2x 、 (x³)'=3x² がわかった。このことより、n が自然数のとき
(x^n)'=nx^n-1
が推測できる。
問題5x^n の導関数
f(x)=x^n のとき、 f'(x)=nx^n-1 であることを証明せよ。ただし、n は自然数とする。
※FTEXT 数学Aで学んだ『2項定理』を使う。
解答を見る
2項定理より
f(x+h)=(x+h)^n =nC0x^n+nC1x^n-1h+ nC2x^n-2h²+…+nCnh^n
であるから
で あ る か ら な の で と 打 ち 消 し あ っ た (f(x+h)-f(x))/h ={nC0x^n+nC1x^n-1h+nC2x^n-2h² +…+nCnh^n-x^n}÷h =nC1x^n-1+nC2x^n-2h+…+nCnh^n-1 (注) nC0=1であるからnC0x^n=x^n なので-x^nと打ち消しあった →nC1x^n-1 (h→0) =nx^n-1
つまり、 f'(x)=nx^n-1 である。
また、 f(x)=1 の導関数は
(f(x+h)-f(x))/h=(1-1)/h=0→0 (h→0)
となり、 x⁰=1 であるから次のようにまとめることができる。
§
定理3x^n の導関数
n は 0 以上の整数とする。関数 f(x)=x^n の導関数 f'(x) は
f'(x)=nx^n-1
となる。
微分の計算法則
微分の計算法則について
微分の計算に関して、次のような法則が成り立つ。これらを使うと、複雑な関数の微分がより簡単にできる。
§
定理4微分の計算法則
関数 f(x) 、g(x) の導関数 f'(x) 、g'(x) が存在するとき
{f(x)±g(x)}'=f'(x)±g'(x)
{kf(x)}'=kf'(x)
{f(x)g(x)}'=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)
(関数の積の微分法)
{f(ax+b)}'=af'(ax+b)
{f(x)±g(x)}' =limh→0[{f(x+h)±g(x+h)} -{f(x)±g(x)}]÷h =limh→0[{f(x+h)-f(x)} ±{g(x+h)-g(x)}]÷h =limh→0{(f(x+h)-f(x))/h ±((g(x+h)-g(x))/h)} =limh→0(f(x+h)-f(x))/h ±limh→0(g(x+h)-g(x))/h =f'(x)±g'(x)
{kf(x)}' =limh→0(kf(x+h)-kf(x))/h =klimh→0(f(x+h)-f(x))/h =kf'(x)
の グ ラ フ は 途 切 れ て い な い か ら の と き {f(x)g(x)}' =limh→0(f(x+h)g(x+h)-f(x)g(x))/h =limh→0[{f(x+h)-f(x)}g(x+h) +f(x)g(x+h)-f(x)g(x)] ÷h =limh→0[{f(x+h)-f(x)}g(x+h) +f(x){g(x+h)-g(x)}]÷h =limh→0{((f(x+h)-f(x))/h)g(x+h) +f(x)((g(x+h)-g(x))/h)} =limh→0((f(x+h)-f(x))/h)g(x+h) +limh→0f(x)(g(x+h)-g(x))/h (注) g(x)のグラフは途切れていないから, h→0のときg(x+h)→ g(x) =f'(x)g(x)+f(x)g'(x)
{f(ax+b)}' =limh→0(f(a(x+h)+b)-f(ax+b))/h =limh→0(f((ax+b)+ah)-f(ax+b))/h =limh→0(f((ax+b)+ah)-f(ax+b))/ah ×a =f'(ax+b)・a =af'(ax+b)
ただし、ah で割るために a≠0 とした。 a=0 のときは f(ax+b)=f(b) が定数なので、両辺とも 0 となり成り立つ。
問題6関数を微分する
次の関数を微分せよ。
y=2x²-5x-3
y=(2/3)x³+(1/2)x-1/3
y=(x³+1)(x²+5)
y=(5x-2)⁴
解答を見る
微分すると
y'=(2x²-5x-3)' =(2x²)'-(5x)'-(3)' =2(x²)'-5(x)'-(3)' =2・2x-5-0 =4x-5
微分すると
y'=((2/3)x³+(1/2)x-1/3)' =((2/3)x³)'+((1/2)x)'-(1/3)' =2/3(x³)'+1/2(x)'-(1/3)' =2/3・3x²+1/2-0 =2x²+1/2
微分すると
y'={(x³+1)(x²+5)}' =(x³+1)'(x²+5) +(x³+1)(x²+5)' =3x²(x²+5)+(x³+1)2x =5x⁴+15x²+2x
微分すると
y'={(5x-2)⁴}' =5×4(5x-2)³ =20(5x-2)³
接線・法線の方程式
微分係数 f'(a) の意味は、次の図の直線 AT の傾きである。
一般に、曲線 y=f(x) 上の2点 A 、B をとり、点 B をこの曲線上で点 A に近づけていくとき、直線 AB が点 A を通るある直線 AT に限りなく近づくならば、この直線 AT を曲線 y=f(x) の接線 (tangent) といい、この点 A をこの接線の接点 (point of tangency) という。
つまり
関数 y=f(x) の x=a における微分係数 f'(a) は、この関数のグラフ上の点 (a, f(a)) における接線の傾き
である。
FTEXT 数学Iでも学んだように、傾きが m で点 (x0, y0) を通る直線の方程式は
y=m(x-x0)+y0
と表せたので、次のようにまとめることができる。
§
定理5接線の方程式
関数 y=f(x) 上の点 (a, f(a)) における接線の方程式は
y=f'(a)(x-a)+f(a)
となる。
曲線 y=f(x) 上の点 (a, f(a)) を通り、この点における接線に直交する直線のことを法線 (normal) という。接線の傾き f'(a) に垂直な傾きは、 f'(a)≠0 のとき -1/f'(a) であるから、法線に関して次のようにまとめることができる。
§
定理6法線の方程式
関数 y=f(x) 上の点 (a, f(a)) における法線の方程式は、 f'(a)≠0 のとき
y=-1/f'(a)(x-a)+f(a)
となる。
f'(a)=0 のとき、法線の方程式は x=a となる。
問題7曲線上の点が与えられた場合の接線の求め方
次の曲線において、与えられた x 座標での曲線上の点における接線の方程式を求めよ。また、その点での法線の方程式も求めよ。
y=x³-x 、 x=2
y=-2x³+x² 、 x=-1
y=x⁴+2x³ 、 x=-2
y=-x⁵ 、 x=1
解答を見る
まず、 f(x)=x³-x とおくと
f(2)=2³-2=6
であるから曲線上の点の座標は (2, 6) とわかる。また、 f'(x)=3x²-1 より
f'(2)=3・2²-1=11
以上より、求める接線の方程式は
y=11(x-2)+6 ⇔ y=11x-16
法線の方程式は
y=-1/11(x-2)+6 ⇔ y=-(1/11)x+68/11
まず、 f(x)=-2x³+x² とおくと
f(-1)=-2(-1)³+(-1)²=3
であるから曲線上の点の座標は (-1, 3) とわかる。また、 f'(x)=-6x²+2x より
f'(-1)=-6(-1)²+2(-1)=-8
以上より、求める接線の方程式は
y=-8(x+1)+3 ⇔ y=-8x-5
法線の方程式は
y=1/8(x+1)+3 ⇔ y=(1/8)x+25/8
まず、 f(x)=x⁴+2x³ とおくと
f(-2)=(-2)⁴+2(-2)³=0
であるから曲線上の点の座標は (-2, 0) とわかる。また、 f'(x)=4x³+6x² より
f'(-2)=4(-2)³+6(-2)²=-8
以上より、求める接線の方程式は
y=-8(x+2)+0 ⇔ y=-8x-16
法線の方程式は
y=1/8(x+2)+0 ⇔ y=(1/8)x+1/4
まず、 f(x)=-x⁵ とおくと
f(1)=-1⁵=-1
であるから曲線上の点の座標は (1, -1) とわかる。また、 f'(x)=-5x⁴ より
f'(1)=-5・1⁴=-5
以上より、求める接線の方程式は
y=-5(x-1)-1 ⇔ y=-5x+4
法線の方程式は
y=1/5(x-1)-1 ⇔ y=(1/5)x-6/5
問題8接線の傾きが与えられた場合の接線の求め方
次の曲線の接線のうち、与えられた傾きとなる接線の方程式を求めよ。
y=x²-3x+2 、傾き 3
y=2x²-x+5 、傾き 7
y=x³+3x-2 、傾き 6
y=x³-6x 、傾き 6
解答を見る
まず、 f(x)=x²-3x+2 とおくと、 f'(x)=2x-3 。傾きが 3 より
2x-3=3 ⇔ x=3
また、 f(3)=3²-3・3+2=2 より、接点の座標は (3, 2) 。
よって、求める接線の方程式は
y=3(x-3)+2 ⇔ y=3x-7
まず、 f(x)=2x²-x+5 とおくと、 f'(x)=4x-1 。傾きが 7 より
4x-1=7 ⇔ x=2
また、 f(2)=2・2²-2+5=11 より、接点の座標は(2, 11) 。
よって、求める接線の方程式は
y=7(x-2)+11 ⇔ y=7x-3
まず、 f(x)=x³+3x-2 とおくと、 f'(x)=3x²+3 。傾きが 6 より
3x²+3=6 ⇔ x=±1
また、 f(1)=1³+3・1-2=2 、 f(-1)=(-1)³+3(-1)-2=-6 より、接点の座標は (1, 2) または (-1, -6) 。
よって、求める接線の方程式は
y=6(x-1)+2 ⇔ y=6x-4 y=6(x+1)-6 ⇔ y=6x
まとめると、 y=6x-4, y=6x
まず、 f(x)=x³-6x とおくと、 f'(x)=3x²-6 。傾きが 6 より
3x²-6=6 ⇔ x=±2
また、 f(2)=2³-6・2=-4 、 f(-2)=(-2)³-6(-2)=4 より、接点の座標は (2, -4) または (-2, 4) 。
よって、求める接線の方程式は
y=6(x-2)-4 ⇔ y=6x-16 y=6(x+2)+4 ⇔ y=6x+16
まとめると、 y=6x-16, y=6x+16
問題9曲線上の点以外の点が与えられた場合の接線の求め方
次の曲線の接線のうち、与えられた点を通る接線の方程式を求めよ。
y=x²+1 、(2, 5)
y=2x²-3x+1 、 (0, -1)
y=x³-1 、 (0,-17)
y=x³+2x-6 、(4, 2)
解答を見る
f(x)=x²+1 とおくと、 f'(x)=2x 。(t, f(t)) における f(x) の接線の方程式は
y=2t(x-t)+t²+1 ⇔ y=2tx-t²+1
となる。これが (2, 5) を通るとき
5=2t・2-t²+1 ⇔ t²-4t+4=0 ⇔ t=2
よって、求める接線の方程式は
y=2・2・ x-2²+1 ⇔ y=4x-3
f(x)=2x²-3x+1 とおくと、 f'(x)=4x-3 。(t, f(t)) における f(x) の接線の方程式は
y=(4t-3)(x-t)+2t²-3t+1 ⇔ y=(4t-3)x-2t²+1
となる。これが (0, -1) を通るとき
-1=-2t²+1 ⇔ 2t²-2=0 ⇔ t=±1
よって、求める接線の方程式は
y=(4・1-3)x-2・1²+1 ⇔ y=x-1 y={4(-1)-3}x-2(-1)²+1 ⇔ y=-7x-1
まとめると、 y=x-1, y=-7x-1 。
f(x)=x³-1 とおくと、 f'(x)=3x² 。(t, f(t)) における f(x) の接線の方程式は
y=3t²(x-t)+t³-1 ⇔ y=3t²x-2t³-1
となる。これが (0, -17) を通るとき
-17=-2t³-1 ⇔ -2t³=-16 ⇔ t=2
よって、求める接線の方程式は
y=3・2²x-2・2³-1 ⇔ y=12x-17
f(x)=x³+2x-6 とおくと、 f'(x)=3x²+2 。(t, f(t)) における f(x) の接線の方程式は
y=(3t²+2)(x-t)+t³+2t-6 ⇔ y=(3t²+2)x-2t³-6
となる。これが (4, 2) を通るとき
2=12t²+8-2t³-6 ⇔ -2t³+12t²=0 ⇔ t=0, 6
よって、求める接線の方程式は
y=(3・0²+2)x-2・0³-6 ⇔ y=2x-6 y={3・6² +2}x-2・6³-6 ⇔ y=110x-438
まとめると、 y=2x-6, y=110x-438 。
問題102次関数と接線の交点~その1~
2次関数 f(x)=(1/2)x²-4x+14 について以下の問いに答えよ。
放物線 y=f(x) 上の点 A(2, 8) における接線 l の方程式を求めよ。
放物線 y=f(x) 上の点 B(8, 14) における接線 m の方程式を求めよ。
放物線 y=f(x) と l と m を同一平面上に描き、l と m の交点の x 座標を求めよ。
解答を見る
f'(x)=x-4 であるから、点 A(2, 8) における接線 l の傾きは
f'(2)=2-4=-2
となるので、l の方程式は
y=-2(x-2)+8 ⇔ y=-2x+12
f'(x)=x-4 であるから、点 B(8, 14) における接線 m の傾きは
f'(8)=8-4=4
となるので、m の方程式は
y=4(x-8)+14 ⇔ y=4x-18
l:y=-2x+12 と m:y=4x-18 を連立して
y=-2x+12 y=4x-18
を解くと、 (x, y)=(5, 2) 。よって、l と m の交点の x 座標は 5 。グラフは右のようになる。
問題112次関数と接線の交点
放物線 y=ax² 上の2点 A(s, as²) 、B(t, at²) における接線をそれぞれ l 、m とするとき、l と m の交点の x 座標が、点 A 、B の中点の x 座標となることを示せ。ただし、 s≠t とする。
解答を見る
まず、接線 l の方程式を求める。
f(x)=ax² とおくと、 f'(x)=2ax であるから、点 A(s, as²) における l の傾きは
f'(s)=2as
となるので、l の方程式は
y=2as(x-s)+as² ⇔ y=2asx-as² ①
接線 m も同様にして
y=2atx-at² ②
① と ② を連立して
y=2asx-as² y=2atx-at²
上式から下式をひいて y を消去すると
2asx-as²=2atx-at² ⇔ 2ax(s-t)=a(s²-t²) ⇔ x=a(s+t)(s-t)/2a(s-t)=(s+t)/2
よって、l と m の交点の x 座標は、点 A と点 B の中点の x 座標 (s+t)/2 とつねに等しくなる。
§
定理7放物線の接線の交点
放物線上の異なる2点 A 、B における接線をそれぞれ l 、m とするとき、l と m の交点の x 座標は点 A 、B の中点の x 座標と等しい。
放物線が y=ax²+bx+c のときも、点 (s, as²+bs+c) における接線は y=(2as+b)x-as²+c 、点 (t, at²+bt+c) における接線は y=(2at+b)x-at²+c となり、これらを連立すると 2a(s-t)x=a(s²-t²) から同じく x=(s+t)/2 が得られる。
最終更新: 2026-08-12
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